アズキ新品種「ちはやひめ」の育成

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タイトル別名
  • A new adzuki bean variety “Chihayahime”
  • アズキ シン ヒンシュ 「 チ ハヤ ヒメ 」 ノ イクセイ

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抄録

「ちはやひめ」は,北海道立総合研究機構十勝農業試験場で育成された耐病性及び耐倒伏性に優れる小豆早生品種である。落葉病・茎疫病(レース1)・萎凋病抵抗性で成熟期“早の晩”の「きたろまん」を母,中生で耐病性に優れる「十系971号」を父とする人工交配の雑種後代から育成された。本品種の成熟期は,「きたろまん」よりやや早く「サホロショウズ」と同等の“早”で,冷涼年でも安定して早生である。本品種の耐病性は,「きたろまん」と同様の落葉病,萎凋病,茎疫病レース1に加え,茎疫病レース3,4に対しても抵抗性である。また,耐倒伏性は「サホロショウズ」及び「きたろまん」より優れる。収量性は「サホロショウズ」以上で,「きたろまん」よりやや劣る。本品種を「サホロショウズ」のすべてと,初霜害の危険性が高い地域の「きたろまん」に置き換えて普及することにより,栽培の安定性が増し,北海道における小豆の生産振興に寄与できる。

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