ブドウ‘シャインマスカット’の小房栽培が果房管理の省力化に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effect of small fruit cluster management of the grape 'Shine Muscat' on labor-saving
  • ブドウ'シャインマスカット'ノ ショウボウ サイバイ ガ カボウ カンリ ノ ショウリョクカ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

ブドウ‘シャインマスカット’(Vitis labruscana Bailey × V. vinifera L.)は全国および県内で急速に普及が進んでいる。現在,栽培現場における開花前の房作り作業では,‘巨峰’や‘藤稔’などと同様に花穂先端を残す方法が採られているが,‘シャインマスカット’の花穂先端は他品種に比べ小花が密集するため,摘粒作業に多くの労力を要している。そこで,2016年~2017年に,より花数の少ない花穂の中間部の支梗を使って,1支梗当りの果粒数を20粒程度,果房重を250g程度を目安に,1花穂あたり2または3の小房を残す果房管理方法を考案し,収量,品質に及ぼす影響及び果房管理に要する作業時間について調査した。その結果,開花始期に花穂中間部の20花蕾程度の支梗を2段残し着果させることにより,収量と品質を維持しながら果房重230~270g,果粒重12~15g,糖度17~18°Brixの果房を得ることができた。このとき,房作りと摘粒作業を合わせた10aあたり換算作業時間は,慣行法より35%減少した。結論として,この栽培方法により,果房管理技術の省力化の可能性が示された。

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