孵化場におけるセフチオフル使用中止後のブロイラー鶏群由来および鶏肉由来サルモネラの薬剤耐性
書誌事項
- タイトル別名
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- Antimicrobial resistance in Salmonella isolated from broiler flocks and chicken products after the withdrawal of ceftiofur use in hatcheries
- フカジョウ ニ オケル セフチオフル シヨウ チュウシ ゴ ノ ブロイラー ケイグン ユライ オヨビ ケイニク ユライ サルモネラ ノ ヤクザイ タイセイ
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説明
ブロイラー養鶏場および国産鶏肉におけるサルモネラ分離率は高く,また,人医療上重要な第3世代セファロスポリン(TGC)に対する耐性株が分離されている。サルモネラ食中毒および薬剤耐性サルモネラのリスク管理の実施には,鶏肉フードチェーンにおけるサルモネラ汚染および薬剤耐性に関するデータを収集・分析する必要がある。そこで,2007-2010年のブロイラー鶏群におけるサルモネラ保有状況調査において,TGC耐性サルモネラ株が分離され,2012年3月末に孵化場におけるTGC使用を中止した鶏肉生産者1社の協力の下,孵化場,ブロイラー養鶏場および鶏肉のサルモネラ汚染および薬剤耐性の動向調査を実施した。孵化場で採取した種卵80ロットの死ごもり卵検体のうち,12検体(15.0%)からサルモネラが分離され,いずれもTGCの1つであるセフォタキシム(CTX)に感受性であった。また,食鳥処理場で採取した24鶏群の盲腸内容物のうち,23鶏群(95.8%)からサルモネラが分離され,いずれもCTXに感受性であった。さらに,鶏肉(ムネ肉またはと体)では,24鶏群のすべてからサルモネラが分離され,いずれもCTX感受性であった。以上のことから,ブロイラー鶏群および鶏肉のサルモネラ分離率は依然として高く,鶏肉フードチェーンにおけるサルモネラ対策をより一層強化する必要があると考えられた。一方,孵化場におけるTGC使用中止は,孵化場,ブロイラー養鶏場および鶏肉に由来するサルモネラ株のTGC耐性率低下に貢献したと考えられた。
収録刊行物
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- 鶏病研究会報
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鶏病研究会報 56 (2), 47-52, 2020-08
つくば : 鶏病研究会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050293191191966720
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- NII論文ID
- 40022361572
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- NII書誌ID
- AN0007252X
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- ISSN
- 0285709X
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- NDL書誌ID
- 030662897
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- NDLサーチ
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