鶏におけるSalmonella Typhimurium第2相鞭毛欠損変異株の現状と対策

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タイトル別名
  • The present situation and control measures of Salmonella typhimurium monophasic variant S. 4, [5],12:i:- in chickens
  • ニワトリ ニ オケル Salmonella Typhimurium ダイ2ソウ ベンモウ ケッソン ヘンイカブ ノ ゲンジョウ ト タイサク

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抄録

Salmonella Typhimurium(ST)の第2相鞭毛が欠落しているSalmonella I 4, [5],12:i:- (S. 4, [5],12:i:-)が新興性的に世界的に流行しており,わが国においても迅速に人,豚,牛,鶏等に伝播した。そこで,今回鶏におけるS. 4, [5],12:i:-の起源と経緯,鶏への感染性および病原性,対策等について述べた。わが国では2000年初めには,すでに人を含めた多くの動物や環境から分離され,本菌を原因とする食中毒も2007年から発生している。本菌の世界的な伝播性や浸潤性の迅速さには驚かされるが,気付かずに以前からわが国に侵入していたかもしれない。かつて世界を席巻したSalmonella Enteritidis(SE)のようにわが国への侵入経路が明らかで対策を実施しやすかった場合とは異なり,依然としてわが国への侵入経路が不明なので対策には苦慮するであろう。対策の第一歩としてS. 4, [5],12:i:-を監視伝染病の病原体に追加するための体制構築が必要である。

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