高橋和巳の文学にみる人間主義 : 「文学講座」と「人間にとって」を中心に

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タイトル別名
  • タカハシ カズミ ノ ブンガク ニ ミル ニンゲン シュギ : 「 ブンガク コウザ 」 ト 「 ニンゲン ニ トッテ 」 オ チュウシン ニ
  • The Humanism in the Literature of KAZUMI TAKAHASHI : Centering of "BUNGAKU-KOHZA" and "NINGEN NI-TOTTE"

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抄録

大江健三郎、三島由紀夫とともに一九六〇年代を代表する文学者、作家高橋和巳(1931-1971)は中国文学研究者でもあり、六朝文学論から人間の無常観を学ぶと同時に、戦後文学の批判的継承者として多くの長篇小説、評論、研究、翻訳という全方位的活動を展開した。本稿では高橋和巳の文学観の本質に迫るべく、彼の人間主義について初期と晩年の二回にわたる連続講演、講義・エッセイを通して再考した。「東洋的人間の葛藤」から「自己否定」に至る人間観には夏目漱石の「自己本位」に重なる「自己浄化」と「自立化」という人間性回復への志向性が見られる点を改めて検証した。

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