領域「表現」の授業における人形劇づくり-音楽的表現の指導に着目して-

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  • Making Paper Puppet Theater in the Class of “Expression” Content: ―Focusing on the Teaching of Musical Expression.―

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抄録

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近年、養成校における領域「表現」の授業担当教員は美術や音楽などを専門とする教員が多く、幼児期の表現が教科教育の準備段階とみなされる傾向や表現の総合性が欠如してしまう可能性が指摘されていた。そこで歌う、書く、演奏する、話す、動くなどを含む総合的な表現形態の1つとして「劇」に着目し諸分野協同による授業を展開してきた。しかし、劇づくりに取り組むにあたり劇的要素等に繋がる音楽的表現の指導についての実践的考察が少ない傾向にあった。そこで本研究では、「音楽的表現」の指導で劇的要素を含む指導をし得るかどうかについて明らかにするため、過去6年間の授業における指導について考察した。その結果、演奏の仕方、歌い方、歌の選曲や歌詞の作り方という3 つの視点の他に、使用する楽器の仕組み・構造に対する理解、楽器の奏法についての理解、劇中の効果音の選択に関する指導、転調などの既成曲のアレンジに関する指導等、学生たちが主体的に考える演出および表現の実現に向けたより細やかな指導の重要性が確認された。またそれらの授業実践の積み重ねやそれを公にしてくことが今後の授業の発展に寄与するのではないかという見解を示した。

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