フィリピンにおける条件付き現金給付(CCT)の意義と課題

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タイトル別名
  • フィリピン ニオケル ジョウケンツキ ゲンキン キュウフ (CCT) ノ イギ ト カダイ
  • Significance and Problems of the Conditional Cash Transfer Program in the Philippines

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説明

本稿の目的は、フィリピンにおける「条件付き現金給付」としての“Pantawid Pamilyang Pilipino Program"(通称 4 Ps)の意義と現状を確認し、直面する主要な課題を整理することである。2008年に本格導入された 4 Ps は、受給世帯の生活困難を緩和し、子どもたちの健康維持と進学機会の確保に一定の貢献を果たしてきた一方で、ターゲッティングシステムの機能停止や受給期間の制限等の問題により、貧困世帯のあいだに受給の可否をめぐる分断をもたらし、また受給世帯内の子どもたちのあいだにも深刻な格差を生み出している可能性がある。 4 Psがその機能を維持するためには、適切なターゲッティングという運営面での改善と、支給対象人数や世帯単位の支給期限の撤廃という制度設計の根本的な変更を図る必要がある。

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