≪ウ・フロンティス≫という語をめぐって-T・E・ロレンス『知恵の七柱』における“minor”の問題-

書誌事項

タイトル別名
  • 《ウ・フロンティス》という語をめぐって : T・E・ロレンス『知恵の七柱』における"minor"の問題
  • 《 ウ ・ フロンティス 》 ト イウ ゴ オ メグッテ : T ・ E ・ ロレンス 『 チエ ノ ナナ チュウ 』 ニ オケル"minor"ノ モンダイ

この論文をさがす

説明

「クラウズ・ヒル」(Clouds Hill)というのは、英国南西部ドーセットにある地名である。ボヴィントン陸軍基地に程近いこの小さな一角は、何よりもその名によって有名である。というのも、それは地名であると同時に、「アラビアのロレンス」(“ Lawrence of Arabia”)こと、T・E・ロレンス(Thomas Edward Lawrence,1988-1935)が晩年を過ごしたコテージの名として、英国を始め世界中のロレンスファンに知られているからだ。初めてここを訪れたなら、そのあまりの小ささに言葉を失うかもしれない。入る直前、ドアの上の方に目をやると、ロレンス自身が彫った文字が見える。“Ου φροντι?”(Ou phrontis)、「ウ・フロンティス」―このギリシア語はヘロドトス『歴史』のなかのある挿話から選ばれたもので、「気にしない」という意味である。

収録刊行物

  • 文芸研究

    文芸研究 124 (29)-(54), 2014-10-25

    明治大学文学部文芸研究会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ