『暗夜行路』における主要脇役たちの物語-お栄・信行・直子-
書誌事項
- タイトル別名
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- 『 アンヤ コウロ 』 ニ オケル シュヨウ ワキヤク タチ ノ モノガタリ : オサカエ ・ シンコウ ・ ナオコ
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説明
志賀直哉の唯一の長篇小説『暗夜行路』(一九二一・一~一九三七・四、「改造」に断続連載。のち、一九三七・九および一〇、現在の構成になって改造社より単行本刊行)において、その登場人物はいったい何人ぐらいになるのかというと、阿川弘之によれば、「概算二百三十五人」という「意想外の結果が出た」という。だが、青野季吉が「「暗夜行路」は主人公謙作ひとりの小説だ」と指摘して以来、『暗夜行路』は時任謙作一人まかり通る小説だというのは今日ほぼ定説となっている。さらに青野季吉は、アランの小説の三種の人物の説にあてはめて考察し、第二種には『赤と黒』のレナール夫人が挙げられるが、『暗夜行路』でこの第二種に相当するお栄と直子は謙作との関係では、第三種の信行とその深さにおいて大差はないとし、この長篇では第二種の人物を欠き、お栄、直子、信行の三人を第三種の人物としたのであった。
収録刊行物
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- 文芸研究
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文芸研究 119 55-86, 2013-02-25
明治大学文芸研究会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050294584547948416
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- NII論文ID
- 120005386932
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- NII書誌ID
- AN00222101
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- ISSN
- 03895882
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- HANDLE
- 10291/16374
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- NDL書誌ID
- 024440833
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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