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抄録
Article
本稿では,ロールシャッハ人間運動反応(M)の定義と解釈仮説の歴史的な発展についての文献的検討を踏まえたうえで,Mの内容分析の意義について考察した。ついでMの可視性(顕在型,精神活動型,複合型)に基づいた新しい内容分析を提案し,この分析法がさまざまなタイプの精神病理を特徴づけることが可能であることを示した。さらに,Mの内容分析の可能性と将来展望を,事例および理論の検討を通して議論した。人間運動反応(human movement response, 以下Mと略)は,ロールシャッハ・テストの分析および解釈上,もっとも重要な変数のひとつである。それに付与される解釈仮説は,共感性や創造性といった個人の内的資質を表すものから,精神病理査定に関わるものまで実に幅広い。
収録刊行物
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- 明治大学心理社会学研究
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明治大学心理社会学研究 5 1-21, 2010-03-26
明治大学文学部心理社会学科
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050294584548027904
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- NII書誌ID
- AA12118036
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- ISSN
- 18844618
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- HANDLE
- 10291/15729
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- KAKEN