ベトナム戦争末期の南ベトナムにおける福祉プログラムと「男性稼ぎ主モデル」の変容

機関リポジトリ Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • ベトナム センソウ マッキ ノ ミナミベトナム ニ オケル フクシ プログラム ト 「 ダンセイ カセギ シュ モデル 」 ノ ヘンヨウ
  • ベトナム センソウ マッキ ノ ミナミベトナム ニオケル フクシ プログラム ト 「ダンセイ カセギヌシ モデル」 ノ ヘンヨウ
  • Weakening of the Male-breadwinner Social Policies in South Vietnam

この論文をさがす

抄録

アメリカ合衆国内で大都市の社会福祉政策を立案・実施してきた社会事業専門家は、ベトナム戦争で女性の経済活動が不可欠となるベトナム共和国(南ベトナム)におもむき、社会開発の一環として女性の自立支援(リハビリテーション)を進める政策を推奨した。1968年初頭のテト攻勢後、南ベトナムの福祉政策の中心は従来の地域コミュニティ開発から、障がい者リハビリテーションを含む、より個別的な自立支援プログラムに移行していくが、そこでも、セックスワーカーや孤児など社会的に周縁化された人々を対象とする、男性稼ぎ主モデルにこだわらない施策の必要性が、難民支援の専門家により強調された。その後、戦争の「ベトナム化」に合わせて、南ベトナム政府のリハビリ資源は元兵士に集中して投じられるようになるが、成人男性以外を対象としたリハビリの必要性は指摘され続ける。こうした南ベトナムにおける福祉プログラムの動向は、女性の公的扶助受給者に就労を要求する、米国国内の「ワークフェア」福祉改革と複雑に連関していた。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ