アルフレッド・ヒッチコック『私は告白する』におけるサスペンスと沈黙する神父

Bibliographic Information

Other Title
  • アルフレッド ・ ヒッチコック 『 ワタクシ ワ コクハク スル 』 ニ オケル サスペンス ト チンモク スル シンプ
  • アルフレッド・ヒッチコック 『ワタシ ワ コクハク スル』 ニオケル サスペンス ト チンモク スル シンプ
  • Suspense and the Priest Staying Silent in Alfred Hitchcock's I Confess

Search this article

Description

ヒッチコック映画の中でもこれまで極端に研究の少なかった『私は告白する』に着目し、ヒッチコックが主人公の神父・ローガンに対して行ったサスペンスの演出について分析する。ヒッチコック自身が提唱していたサスペンスの原則には当てはまらないものの、ヒッチコック映画には、動機や意図の曖昧な登場人物たちの行動によってサスペンスが高められ、さらには、サスペンスとサプライズが互いに補い合うような事例が存在する。『私は告白する』は、そうした事例の延長上にある作品であることを、本作のクロスカッティングを用いたシークェンスを詳細に分析することによって確かめる。『私は告白する』は、傑作ではないかもしれないが、ヒッチコック映画のサスペンスに対する理解を拡げる上で、極めて重要な作品であると本稿は考える。

Journal

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top