Fast and Durable Intraoperative Near-infrared Imaging of Ovarian Cancer Using Ultrabright Squaraine Fluorophores

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抄録

共同研究チームは、近赤外線レーザーを照射することで卵巣がん細胞を手術中に可視化する新しい蛍光色素を開発しました。卵巣がん治療において手術で病巣を完全に切除することは、治療成績を向上させるための最も重要な因子です。近年、がんや組織をはっきりと標識することができる蛍光ガイド手術は、腫瘍の局在を明らかにすることで取り残しを減らし、外科的な腫瘍切除成績を向上させる技術として注目を集めています。今回本研究グループは、近赤外領域に蛍光を持つスクアライン色素の化学構造や電荷に修飾を加えることで、高輝度で安定した卵巣がん指向性のある蛍光色素OCTL14の開発に成功しました。OCTL14を卵巣がん腹膜播種マウスモデルに投与したところ、投与24時間後まで1ミリ以下の微小な腫瘍組織を検出し、その蛍光ガイド下での手術では肉眼だけに比べて多数の腫瘍の除去が可能でした。OCTL14は低分子蛍光色素分子であり、比較的簡単、安価に大量合成も可能であり広い臨床応用にも適しています。この蛍光物質が将来的に認可され、手術に応用されると、産婦人科医による卵巣がんの手術成績を向上させ、女性患者の予後を改善する画期的な新技術となることが期待されます。

The residual tumor after surgery is the most significant prognostic factor of patients with epithelial ovarian cancer. Near-infrared (NIR) fluorescence-guided surgery is actively utilized for tumor localization and complete resection during surgery. However, ......

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