夏季における羽布ダムの生物相の実態調査

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タイトル別名
  • Survey on the biota of Habu Dam in summer
  • カキ ニ オケル ハフ ダム ノ セイブツソウ ノ ジッタイ チョウサ

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抄録

当研究室では、愛知県の水道水等水質調査実施計画の1つとして、水道水源に影響を及ぼすおそれのある羽布ダムにおける水質調査を6月から8月にかけて行っている。本研究では、羽布ダムの水質調査の中でも生物障害を引き起こす植物プランクトン(藻類)の生物相に着目した。生物障害の原因となる藻類の増殖と水質環境要因の関連性を明らかにすることは、羽布ダムの水質管理に重要であると考え、2010年から2021年までに得られた生物相及び理化学調査等の水質調査結果について解析を行った。その結果、6月から8月にかけて、優占藻類の遷移が確認された。また、水質調査結果について多変量解析を行ったところ、藍藻と珪藻の増殖には負の相関関係が認められ、増殖条件に水温、有機態窒素、アンモニア態窒素が関与していることが示唆された。今後、調査期間を夏季以外の季節へ拡大することで、より詳細な藻類の増殖傾向及び、それに関わる水質環境要因の傾向を把握できると考えられる。

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