芋焼酎のメタノール量を低減化するための麹の改質

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タイトル別名
  • Improvement of koji for reduction of methanol generation in sweet potato shochu
  • イモジョウチュウ ノ メタノールリョウ オ テイゲンカ スル タメ ノ コウジ ノ カイシツ

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抄録

芋焼酎製造時に,ペクチンメチルエステラーゼがペクチンのメチル基に作用しメタノールが生成される。このメタノールは,一旦生成すると除去することが困難である。そこで,我々は,粒状の形状を維持しながらメタノール生成量を低減化できる麹の改質について検討した。その結果,麹水分を40%に調整し,65~70℃で1~4h加熱処理することにより,形状を維持した状態でメタノール生成量を低減化することができた。改質処理は麹菌の種類に関係なく,A. luchuensis及びA. oryzaeのどちらでも同じ効果が確認された。さらに,原料芋の系統(白系,紫系,橙系)や加熱方法(蒸煮,電子レンジ)は,改質麹のメタノール量の低減効果に何ら影響はなかった。また,改質麹を40℃で通風乾燥してもメタノール量の低減効果は保持されており,乾燥麹としての活用も可能であることがわかった。なお,本研究の成果は特許出願中(特願2021-000952)である。

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