人工飼育マツカワに外部寄生するトリコジナ科繊毛虫Trichodina hokkaidoensis n. sp.の形態学的及び分子系統学的解析

書誌事項

タイトル別名
  • Morphological and molecular phylogenetic analyses of an ectoparasitic trichodinid ciliate, Trichodina hokkaidoensis n. sp., infecting artificially reared barfin flounder Verasper moseri

抄録

北海道では,人工飼育マツカワ体表にトリコジナ科繊毛虫が寄生し損傷を与える。本研究では,この繊毛虫を同定するため,形態観察及び分子系統解析を行った。歯状体等の形態観察から,本虫は同科の10属のうち,トリコジナ属に属することがわかった。本虫の歯状体にある3つの特徴から,類似した同属他種と本虫は明確に区別された。分子系統解析の結果,マツカワ寄生種は1種から成ることがわかり,Trichodina pectenisと系統樹の末端節で単一のクレードを形成した。しかし,データベース上に本虫と一致する配列はなかった。以上の結果から,本種を新種Trichodina hokkaidoensis n. sp.として提案する。

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