高等学校生物科目において酵素の基質特異性を学ぶための 新しい思考実験方法に関する研究

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書誌事項

タイトル別名
  • コウトウガッコウ セイブツカモク ニ オイテ コウソ ノ キシツトクイセイ オ マナブ タメ ノ アタラシイ シコウ ジッケン ホウホウ ニ カンスル ケンキュウ
  • Studies on the Development of New Method of Thought Experiment for Learning on the Substrate Specificity of Enzymes in Upper Secondary School Biology Class

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抄録

本研究は,高等学校生物科目において,酵素の基質特異性を科学的に探究するのに役立つ,新しい「思考実験方法」の提案を行うものである。酵素の基質特異性に関しては高校生物科目の教科書では,タンパク質分解酵素はタンパク質のみを分解する,というように,かなりおおざっぱに記載され,酵素の基質特異性がかなり厳密なものであることを高校生が実感をもって学ぶことができず,酵素の基質特異性が,どのような構造に由来するのか,等の疑問を持ち,探究する態度を育むにも困難がある現状がある。そこで探究活動で実施可能な新しい実験方法の導入が必要であるが,このような分子生物学や生化学の実験の実施となると,高校では設備や予算,時間等の不足などのため実施困難となる可能性も考えられる。そこで,酵素の基質特異性の厳密さを生徒が実感できることを目的に,生徒自身が観察・実験を実施しなくても,生徒の予想に基づいた「思考」実験に対して,教師が予め準備した検証実験結果の提示によって,酵素の基質特異性の厳密さを実感できる授業が可能と考えられる授業内容の流れの例を,本研究で構築することとした。

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