生活保護ソーシャルワークに求められる階級的視点の考察 : 仲村・岸論争の再検討を通して

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タイトル別名
  • A Study of the Class Perspective Requiredfor Public Assistance Social Work : A Reexamination of the Nakamura-Kishi Controversy

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抄録

本稿では,今日生活保護受給者に対して行われている「自立支援」の危険性を新自由主義的統治という視点から分析し,「自立支援」へ抗するための視座を得る目的として,仲村・岸論争の再検討を行った。本論争の再検討を通して,今日の生活保護ソーシャルワークに「階級的視点」を位置付けていくことが必要ではないかと提起し,「自立」を支援しないという選択の可能性を検討した。階級的視点を位置付けることは,貧困問題を生じさせる社会構造そのものの変革を射程に入れ,貧困下で生活を強いられる人々が生じさせている様々な生きにくさが,資本制社会が生み出す構造的な問題であるという視点を持つことに繋がる。また,いかなる形であっても「自立」を求めた支援には限界があり,「自立」支援を手放す必要性を考察した。

自立支援

統治

階級的視点

仲村・岸論争

identifier:DF005100011505

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