ムスリム多数派国におけるハラール基準の発展と日本のハラールサービス

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  • ムスリム タスウ ハコク ニ オケル ハラール キジュン ノ ハッテン ト ニホン ノ ハラールサービス
  • Development of Halal Standards in Muslim - Majority Countries and Halal Services in Japan

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抄録

近年、東南アジアのムスリム諸国は世界のハラール市場を牽引し、ますますその存在感を高めている。そしてムスリム多数派国が適用するハラール基準はますます厳格になる傾向があり、こうした東南アジア諸国の厳格なハラール基準が今、日本のようなムスリム少数派国の食品産業界が、ムスリムたちが必要とするハラールサービスを提供するにあたっての障害となっている。本来、ムスリム少数派国内のサービスに関しては、独自のハラール基準を定め適用することが許されるべきである。しかし、人・モノ・情報がボーダーレスに行き交うグローバル化時代におけるハラール基準をめぐっては、ムスリム多数派国のハラール認証機関の協力なしには、ムスリム少数派国で起きている問題は解決しない。ムスリム多数派国のハラール認証機関とムスリム少数派国内のハラール認証機関との間の関係性や、ムスリム多数派国から訪れるムスリム消費者たちのハラールに関する理解や消費行動なども影響しているためである。 今こそ、ムスリム少数派国で生じているハラールサービスをめぐる諸問題を直視し、ムスリム少数派国においてもホスト社会が必要なハラールサービスを提供することができるよう、ムスリム多数派国も協力し、ハラール認証の基準や制度のあり方を見直すべき時を迎えている。

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