食のベストなタイミングを探る時間栄養学とその応用
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- Other Title
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- Chrono-nutrition research to explore the best timing of food intake and its translational insight.
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type:総説
体内時計の乱れは、夜勤などのシフトワークだけでなく、日常にも簡単に起こりうる。特に、平日と休日の生活リズムの差によって起こる社会的時差ボケは、近年、健康などに対する影響がエビデンスとして蓄積しつつある。社会的時差ボケが、コロナ渦の学級閉鎖、休業、外出自粛によって減少したことも興味深い。社会生活によって作り出された生活リズムの乱れに、今後いかに対処していくかが重要な課題である。その一つの方法として食べるタイミングを考える時間栄養学が当てはまるかもしれない。食による概日時計調節メカニズムは、ここ10年間で飛躍的に理解が進んだ。また、食事管理アプリの登場により、一般の方が簡単に自身の食習慣を理解できるようになったのも大きい。筆者らはこの食事アプリに記録されたデータから、夕食時の低炭水化物食が効果的であることを見出した。また、夜型の人が遅い食事時刻、不規則な食事時刻を示すと共に、朝型の人がカリウム、マグネシウム、食物繊維、ビタミンKといった栄養素をより多く摂っていること、また朝ごはんを多く摂っていることを明らかにした。今後は、栄養だけでなく、睡眠、運動の日常行動を三位一体に捉え、新たに時間健康科学として研究を展開していきたいと考えている。
Journal
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- 中部大学生命健康科学研究所紀要
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中部大学生命健康科学研究所紀要 19 29-33, 2023-03
中部大学生命健康科学研究所
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050295956120168320
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- ISSN
- 18803040
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB