腹腔鏡下に切除し得た腹壁瘢痕ヘルニア修復術後の胃癌の1例

この論文をさがす

抄録

type:Article

高度肥満の80歳代女性.他院で18年前に大腸癌に対して開腹結腸右半切除術,14年前にメッシュを用いた腹壁瘢痕ヘルニア修復術を施行されている.今回,胃癌の手術目的に当院紹介となった.メッシュを切離しての開腹胃切除術は腹壁破壊による腹壁瘢痕ヘルニア再発や呼吸器系合併症,メッシュ感染の可能性が高いと判断し,メッシュを温存しつつ腹腔鏡下幽門側胃切除術を施行した.術後はヘルニア再発や呼吸器系合併症,メッシュ感染を認めなかった.腹壁瘢痕ヘルニア修復術後に腹腔鏡下胃切除を行った報告は非常に少ないが,腹壁瘢痕ヘルニア再発やメッシュ感染の可能性を最小限に抑えるという点で腹腔鏡下手術が有用であると考えられた.

identifier:1342-7520

identifier:http://kintore.hosplib.info/dspace/handle/11665/2913

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ