本学看護学科における解剖見学実習による学生の学びと今後の課題―解剖見学実習後のレポートの内容分析から―

説明

本学の解剖見学実習は、鍼灸学科と理学療法学科、看護学科の3年次生を対象に実施している。本研究は学生が解剖見学実習を通して看護の視点から解剖学や生理学の知識を修得することや看護師としての倫理観を育てる機会とするために、解剖見学実習における学生の学びを明らかにし、その取り組み方法等の検討を行った。  対象は参加した看護学科3年生66名の実習後レポートとし、分析はその内容を3つの実習目標ごとに意味あるセンテンスを抽出し、研究者間で検討を繰り返してカテゴリー化した。  結果は実習目標に基づき、「人体構造を理解できる」では感覚的認識として[立体的に捉えた感覚的学び]など、「献体の取り扱いを通して、自己の思いについて説明できる」では[御本人や御家族の思いから[向けられた期待に対する自覚]など、「人体解剖や献体のかかわる法の基本的な事柄や死者への尊厳について説明できる」では[感謝と敬意の気持ち]の計7個のカテゴリーに分類され、学生の学びが明らかとなった。これにより、解剖見学実習が看護学生としての自覚・学習姿勢などを再確認する機会となり、今後の指導方法の基礎資料を得ることが出来た。

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