コスト制約がある栽培管理におけるベイズ学習

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Abstract

農業における利益の最大化については, 従来から数多くの研究が行われている. 栽培管理に関する従来研究では, 確率が未知という条件のもとで期待利益が最大化されている. 農業では収穫期まで収入がないため, 現実には, 栽培管理に使用できる予算額に限界がある. しかし, 従来研究ではコストに関する制約は考慮されていない. そこで, 本研究ではコスト制約を伴う新しい栽培管理方法を提案する. コスト制約を伴う栽培管理を, 確率が未知のマルコフ決定過程でモデル化する. 提案方法では, 動的計画法を用いてベイズ基準のもとで期待利益を最大化する. 提案方法の有効性をいくつかの数値計算例で確認する. 数値計算例では, コスト制約の額に応じた期待利益が確認された. 提案方法は栽培履歴データのない地域や, 地球温暖化の影響を受けた地域に有効と考える. 本研究は基礎研究であり, 今後の課題として本研究の拡張研究が必要である.

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