コロナ禍の東京圏における人口転出入の要因分析

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タイトル別名
  • コロナカ ノ トウキョウケン ニオケル ジンコウ テンシュツニュウ ノ ヨウイン ブンセキ
  • Urban Exodus in Tokyo during the Covid-19 pandemic

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抄録

本稿ではコロナ禍の関東地方における人々の移住要因(感染症要因,医療インフラ要因,経済的要因,地理的要因)を全世代の集計値だけでなく,年齢別に分けて分析する。推計の結果,コロナ禍では地価が安く,感染者数の少ない地域に移住する傾向にあった。ただし,都心からの転出は増えたものの,都心から離れた地域も転出超過となった。感染者数が多い場合に居住を回避する行動を人々がとったことが地方移住の一因であったことを鑑みれば,ポストコロナでは地方移住の流れが落ち着く可能性があることを示唆している。もっとも,移住の要因は年齢によって異なっていた。20代後半の年齢層では,都心近郊の比較的地価の安い地域に移住する傾向がみられた。また,30代から50代の年齢層は,都心から少し離れた病院数が多い地域に移住する傾向があった。これに対して,60代以上の年齢層は,都心からより離れた地域に住む傾向が観察された。

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