ユーザの移動性を活用した地域連携型連合学習における学習モデル統合手法の評価
抄録
近年,クラウドやエッジなどの計算施設でセンサシングデータを分析することは多様なサービス提供に利用されているが,設備コストや電力消費の増加が問題となっている.これに対処するため,高性能な市販デバイスを活用し,モバイルデバイス同士で学習を協力して実行する連合学習が提案されている.連合学習は大規模施設の設置費用や消費電力を削減でき,ユーザのプライバシーも保護できる.さらに,地域特有のデータ特性を考慮に入れた地域限定型連合学習も提案されているが,これは特定の地域を一つだけに限定して実行され,地域間の連携は考慮されていない.そこで,本稿では,ユーザの移動性を活用して,地域ごとの学習モデルを統合する地域連携型連合学習を提案する.この手法は,特定の地域で学習されたモデルを他の地域と統合し,それによって学習モデルの性能を向上させることを目指す.提案手法により,地域ごとに特性のあるモデルを作成しつつ,必要に応じて地域間での学習モデルの統合が可能となり,学習モデルの性能向上が期待できる.評価の結果,学習モデルの統合は一時的に学習精度が低下するが,追加学習によってモデルの精度が向上することが確認された.
収録刊行物
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- 第31回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集
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第31回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集 191-195, 2023-10-18
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050297892124544256
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- Web Site
- http://id.nii.ac.jp/1001/00228418/
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- conference paper
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- データソース種別
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- IRDB