Exploring the residence purchasing motives, preferences, and patterns of Chinese white-collar residents in greater Tokyo and other Metropolitan

HANDLE オープンアクセス

この論文をさがす

抄録

日本の都市における中国人ホワイトカラー層の住宅購入動機と選好パターンなどについて東京大都市圏を中心に検討した.研究手法としては,東京大都市圏で自己居住用の住宅を購入した中国人22 人,それ以外の都市で購入した中国人5 人(大阪市2 人,名古屋市1 人,福岡市2 人)の計27 人へのインタビュー調査を実施した.調査結果として,対象者の住宅購入動機として,1.日本に長期間居住することを前提とした賃貸住宅に比べたコストパフォーマンスの良さや,2.為替レートの良さ,3.中国の大都市に比べると住宅価格が割安である,といった経済的要因が重視されていた.その一方で,調査対象者は,上記のような経済的要因を検討する際にも,日本に長期間居住することを前提として住宅購入を決断したといえる.そのため,どのような住宅を購入するかを判断する際にも,自身が居住する際の満足度や長期間居住した場合に得られる資産的価値を重視して,購入する住宅の類型を検討していた.具体的には,購入した住宅の類型としては,中国で一般的な新築住宅や逆に中国では少ない一戸建住宅を選択した人が多く,これらの住宅への「あこがれ」を指摘する人が多かった.また購入した地区の地理的な特徴として,就業地や商業施設への利便性が高い地域が好まれるものの,購入地域の選定に際して中国人の集住地域にこだわることは少なく,購入地の分布は比較的分散的になっているとみられる.また,東京大都市圏以外の都市にて住宅を購入した人の購入地域や選好パターンの特徴としては,特に住宅購入に際して両親からの支援を受けられる対象者が住宅を購入する際には,これらの都市では住宅価格が比較的低く,経済的な制約がより少なくなるため,購入地域や購入する住宅の形態などの面で,購入者の嗜好をより反映できる住宅を購入している可能性があると考えられる.

収録刊行物

  • 都市地理学

    都市地理学 16 83-99, 2021-06

    日本都市地理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050298532703980544
  • NII書誌ID
    AA12476874
  • ISSN
    24345377
    18809499
  • HANDLE
    2324/4479051
  • 本文言語コード
    en
  • 資料種別
    journal article
  • データソース種別
    • IRDB

問題の指摘

ページトップへ