中学生を対象とした漢字読み書き正確性に関する新たな指標作成の試み

書誌事項

タイトル別名
  • Developing a New Scale for Reading and Writing Accuracy of Kanji for Junior High School Students
  • チュウガクセイ オ タイショウ ト シタ カンジ ヨミカキ セイカクセイ ニ カンスル アラタ ナ シヒョウ サクセイ ノ ココロミ

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抄録

要旨 (Abstract)  本研究の目的は、 中学生を対象とした漢字読み書き正確性の評価指標を新規開発することにある。 小学 6 年生配当漢字から中学生で学習する学年配当漢字以外の常用漢字全ての範囲から幅広く課題作成することで、 「読み書き困難」 を検出するだけではなく生徒の漢字読み書き正確性の習得の程度を評価することを試みた。 中学 1 年生 211 名を対象に読み・書きそれぞれ 40 単語からなる新規作成を実施し、 その結果について主成分分析を行ったところ、 読み書きそれぞれ 2 成分に収束した。 小学生に対して同様の方針で課題を作成した先行研究 (荻布ら, 2019) と比較すると、 書きでは小学生で 1 成分、 中学生では 2 成分に収束と異なる結果となった。 これは小学生と中学生では新出漢字の習得方法が異なること、 漢字学習に求められる水準の異なりが関与するのではないかと考えられる。 合わせて今後、 課題に採用した漢字単語の単語属性や画数に関する分析や、 個人の語彙力や学習到達度との関係を検討することが必要であると考えられた。

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