ブロイラーの封入体肝炎から分離された鶏アデノウイルスの分子系統樹解析 : 長崎県内での2012~2019年発生事例

書誌事項

タイトル別名
  • Phylogenetic analysis of 14 fowl adenovirus strains isolated from broilers with inclusion body hepatitis caused by fowl adenovirus in Nagasaki Prefecture from 2012 to 2019

抄録

長崎県で2012~2019年に発生した鶏アデノウイルス(FAV)による封入体肝炎(IBH)がブロイラーで14事例確認された。分離株14株の分子系統樹解析を実施した結果,9株が血清型2(FAV-2),5株が血清型8b(FAV-8b)に分類された。FAV-2の9株の塩基配列は過去の国内分離株とほぼ同一の相同性を示した。一方,FAV-8bの5株のうち4株は過去の国内分離株とほぼ同一の相同性を示したが,1株はこれまでの国内分離株とは異なっていた。本研究の結果,2012~2019年の長崎県におけるIBHの発生には複数の血清型のFAVが関与していることが明らかとなった。また,水平感染および垂直感染の両方による発症が考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ