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- 西坂, 文章
- 近畿大学
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説明
正常ウシ関節軟骨細胞を用いて,ヒスタミン,ブラジキニン,IL-1β,イオノマイシン刺激による細胞内カルシウムイオン濃度([Ca2+]i)変化を測定し,軟骨表層の細胞,深層の細胞で比較した.ヒスタミン,IL-1β刺激では、[Ca2+]iの上昇は表層の細胞のほうが深層の細胞より大きく,一方ブラジキニン,イオノマイシン刺激では,深層の細胞のほうが表層のそれより[Ca2+]iが大きく上昇し,軟骨層別に[Ca2+]iの細胞内変化が異なることが明らかとなった.[Ca2+]iの変化は,ヒスタミンはH1レセプターを介し,ブラジキニンはB2レセプターを介し,IL-1βはIL-1レセプターを介して誘導された.さらに,IL-1刺激による[Ca2+]i変化から,カルシウム依存性のNOSによるNO産生亢進機構が軟骨細胞に存在することが初めて示唆された.またこれらの[Ca2+]iの上昇は,分子量80万および190万のヒアルロン酸によって抑制された.
収録刊行物
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- 近畿大学医学雑誌
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近畿大学医学雑誌 25 (1), 25-34, 2000-06-25
近畿大学医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050299395513652096
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- NII論文ID
- 110000061605
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- NII書誌ID
- AN00063584
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- ISSN
- 03858367
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles