Travelling the Bakumatsu Opera The Woman Who Loved Toshizō : Towards a theory of music-related contents tourism
抄録
コンテンツツーリズム研究において、音楽は主に二つの方法で位置付けられてきた。第一に、「コンテンツツーリズム」という概念における、観光行動を誘発するメディア・文化フォーマットの一つとしての音楽という位置付けである。これは、英語のmedia tourismにおけるmusic tourismの位置付けと似たようなアプローチである。第二に、コンテンツツーリズムを誘発する物語世界を構成する創造的要素(creative element)の一つとしての音楽という位置付けである。本稿では、幕末オペラ『歳三を愛した女』を出発点として、音楽は創造的要素であるという後者の考え方に基づき、音楽が如何にコンテンツツーリズム研究に位置付けられ得るかを、大きく以下の三つの論点から検討を行う。すなわち、第一に、観光学の様々なカテゴリーにおける音楽の位置付け、第二に、音楽作品の作曲家や演奏家の実践としてのコンテンツツーリズム、第三に、劇場などライブイベント観光と音楽観光の関係性、である。こうした検討を通し、本稿では、音楽関連コンテンツツーリズムをコンテンツツーリズム研究のサブジャンルとして位置付けるための、仮説的な議論を行う。
収録刊行物
-
- International Journal of Contents Tourism
-
International Journal of Contents Tourism 5 1-18, 2022-11-15
Center for Advanced Tourism Studies, Hokkaido University
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050299517579828736
-
- HANDLE
- 2115/91275
-
- 本文言語コード
- en
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB