原価計算・管理会計学領域におけるSDGsの取り扱いの展望 : テキストマイニングを用いたSSRN掲載の最新学術研究論文の動向調査

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of the SDGs in the Field of Cost Accounting and Management Accounting : Examination of the academic literatures published in SSRN using Text-Mining

抄録

本稿では、原価計算・管理会計学領域の学術研究におけるSDGsへの取り組みの動向を把握することを目的とし、論文データベース(SSRN: Social Science Research Network)に掲載された近時の学術論文を対象として、テキストマイニングの手法を用いて選択・分析し、海外の会計学者により提唱されている近時の重要論点・テーマを探りだしたものである。  その結果、(A)気候リスク、環境の維持、企業の社会的責任等の一般論(テーマを特徴づけるキーワード:climate、environment、sustain、CSR/CSRD、NFR/NFRD、SG)、(B)1997年設立のGRIが提唱する持続可能性報告・開示ガイドライン関係(同、GRI/Global Reporting Initiatives)、(C)生産過程の品質管理、ムダ・ムラ・ムリの把握と極小化(同、ISO、TQC、TQM、waste、recycle、byproduct)、(D)企業経営と社会倫理、役職員の評価・査定、報酬の関係(同、moral、ethic、incentive)、(E)SDGs推進に求められる企業内部の組織論からの考察(同、organizational、resilient(ce))、の5つのテーマを同定すると共に、そこに至るまでの判断・分析プロセスを示した。  本稿で呈示した手法により、外部環境の変化に伴うアップデートが可能となろう。さらにこの手法は会計学領域に限定されるものではなく、他領域においても、諸外国で近時積極的に論じられているテーマの追跡可能性を維持した形で探求・同定することが可能となると思われる。

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