アーツインテグレーションの手法を用いた外国語教育の予備的考察 小学校の特別支援学級での実践を前提として
抄録
2022(令和4)年実施の文部科学省の調査によると,全国の公立小・中学校の通常学級に在籍する児童生徒の8.8%が特別な支援を必要としている。現行の小学校学習指導要領では,カリキュラム・マネジメントを強化・充実させ,個別最適な学びと協働的な学びを一体的に充実させていくことが一層求められている。また,2021(令和3)年の文部科学省からの資料「STEAM教育等の教科等横断的な学習の推進について」では,大きく変容する社会状況を鑑みて,価値創造を高める総合知,分野横断的な学び,STEAM教育の必要性について言及されている。本稿では,アメリカの教育改革の中で2000年以降注目を集めている芸術教育,アーツインテグレーションの手法に着目し,所属の特別支援学級の外国語教育においてそれらの手法を活用することを検討した。政策文書と先行研究を精査し,4校の特別支援学級の教員への質問紙調査を実施することで,日本の初等教育の特別支援学級における外国語教育の現状の一端を明らかにした。また,日本のSTEAM教育を相対化するため,米国のアーツインテグレーションを調査し,それらを踏まえてアーツインテグレーションの手法を用いたシラバスと授業案を作成した。今求められている日本の教育を実現する上でのArts の持つ教育的意義及び可能性を示したい。
収録刊行物
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- 和洋女子大学英文学会誌
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和洋女子大学英文学会誌 59 1-22, 2024-03-31
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050299673794656256
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- ISSN
- 02893940
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB