【原著】大阪市建築現場作業員における熱中症認識と予防の実態調査

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タイトル別名
  • 【Original Article】Heatstroke Recognition and Experience among Construction Site Workers

抄録

本研究では、大規模建築現場作業員の熱中症認識と経験の関連を検討した。熱中症様症状の経験がある群では、症状に対する認識率が高い傾向にあり、特に重症度ⅠとⅡの経験者で顕著だった。しかし、重症度Ⅲの経験の有無による認識率の差は見られなかった。年齢層別には、20 歳台、40 歳台、60 歳台で熱中症様症状が高率に見られた。これらの知見から、重症熱中症については教育効果が得られる一方で、軽症から中等症の熱中症については教育効果が限定的であり、自身の経験からの学習が多いと考えられる。すなわち、個人の健康管理や職場レベルでの環境・作業管理の重要性などの発症予防体制のみならず、熱中症を発症した後の事後体制強化が重要であると考えられる。

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