書誌事項
- タイトル別名
-
- How Can Parents Care for Other Children Besides Their Own? -Reconsidering Public Education Based on Arendt’s Theory of “Common Sense”-
この論文をさがす
抄録
公教育としての学校教育の成立が、保護者との関係においても困難になっている。困難の諸要因は容易に転換できるものではなかろうが、保護者の意識に、筆者が「共通関心」と呼ぶものが形成されうるという事実には、公教育の展望をひらく可能性がある。筆者のこれまでの研究により、教室の子どもたちや出来事へと向けられるその「共通関心」が、教師の作成・発行する学級通信を読んできた保護者において形成される経緯や条件が明らかになっているが、本稿はそれをふまえ、さらなる課題の追求を試みるものである。すなわち、保護者における「共通関心」形成までの経過は、何によっていかに媒介されているのかを探るという課題である。課題追求にあたって本稿が採用するのは、ハンナ・アレントの「共通感覚」論を参照するという方法である。アレントの「仕事」、「芸術作品」、「判断」、「活動」、そして「共通感覚」などといった諸概念とその連関をもとに、保護者の意識変容の相へアプローチし、保護者はなぜわが子以外の子どもへも関心を向けうるのかを探る。
収録刊行物
-
- 三重大学教育学部研究紀要 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践
-
三重大学教育学部研究紀要 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践 75 125-131, 2024-03-15
三重大学教育学部
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050299673795358336
-
- NII書誌ID
- AA12097333
-
- HANDLE
- 10076/0002000408
-
- ISSN
- 18802419
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB