痙攣性発声障害の開示方略についての探索的検討-視覚障害者における白杖を例として-

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  • Spasmodic dysphonia: a qualitative study on strategic self-disclosure

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抄録

痙攣性発声障害の症状は、患う当人がそれを「病気」だと説明できず、周囲から「病気」と認識されない場合があり、相互行為の場面で他者からの様々な反応に直面する(野島,2015)。一般に、対人コミュニケーションの初発(コンタクト)において痙攣性発声障害は「見えない障害」であり、相手は問いかけに対する通常の発声を期待し無意識に強要することもある。本研究では対人コミュニケーションの初発(コンタクト)において痙攣性発声障害を「見える化」する手段、すなわち、持ち歩くだけで「ああ、この人は声を出すのが難しいみたいなので、配慮しなければ」と相手が初見で悟ることのできるツールについて検討したい。その前段階として、本稿では障害の周知と歩行に際しての実用性を兼ねる「白杖」という先行例の普及の経緯についてまとめた。

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