流行歌の歌詞における文字・表記の特徴 : 高頻度用例における文字種の選択に着目して

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タイトル別名
  • Characteristics of Characters and Notation in Japanese Popular Song Lyrics : The Selection of Character Types in High-Frequency Cases
  • リュウコウカ ノ カシ ニ オケル モジ ・ ヒョウキ ノ トクチョウ : コウヒンド ヨウレイ ニ オケル モジシュ ノ センタク ニ チャクモク シテ

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抄録

実践報告・調査報告

流行歌の歌詞は創作的要素が強いため,非標準的な文字・表記の用法が好んで使われており,典型的な書き言葉とは違う特徴をもっている可能性がある。そこで,本研究は『現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)』を利用して歌詞と比較し,特に出現頻度が高い例に着目して,文字・表記の面から見た歌詞の特徴を明らかにすることを試みた。その結果,以下の3 点が明らかになった。①流行歌の歌詞ではひらがな表記が好まれ,英単語のアルファベット表記が目立つ一方,漢字や記号が相対的に少ない。韻文や雑誌,ウェブとの共通点もあるが,歌詞特有の性質もある。②歌詞における高頻度語彙には代名詞が多いという特徴を有する。【君】と【僕】は特に漢字表記を好み,BCCWJ より漢字率が高いが,【貴方】についてはひらがな率が高く,BCCWJ と差が見られない。③【君】はカタカナ表記も見られ,文字種の使い分けに影響する要因について流行歌の主題との関連,特別な意味づけなどの点が考えられる。

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