無線環境を考慮したネットワーク主導によるトランスポート制御調和手法の研究

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  • Network-driven Transport Control Method Harmonized with Wireless Communication Environment

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抄録

無線LAN の接続端末は,スマホ,ロボット,IoT機器と多様化が進み,それらが利用するアプリケーションも従来のファイル転送から,センサ情報のような微小データの間欠転送や,ビデオやロボット制御信号のようなストリーム形式のリアルタイム転送など多極化している.これらのアプリケーションは,データの内容・用途に応じて要求品質が異なるにも関わらず,無線LANでは誤りの少ない通信を画一的に提供しようとするため,アプリケーション要求に対する過剰な品質を提供するために冗長(無駄)なパケット送信が増加してしまう.これは周波数資源の有効利用を阻害するばかりか,アプリケーション自体の品質を低下させてしまう.この問題は,上位・下位レイヤ間の状況認識や連動制御ができないというレイヤ構造由来の独立性が原因と言える.そこで上位・下位レイヤ間の連携手法に着目した研究が行われてきたが,アプリケーション単位でのデータ送信量制御やデータ特性に合わせたパケット送信制御,特に上位レイヤによる無線環境への適応化手法については未検討と言える.ここでは,アプリケーションの通信制御を無線環境に連動させる制御,特に複数の通信フローの競合状態を把握可能なネットワーク内部がトランスポート制御を誘導し,無線環境とアプリケーション品質を調和させる手法に関する取り組みについて紹介する.

電子情報通信学会 スマート無線研究会(SR), 2023年11月9日-10日, 東北工業大学 八木山キャンパス

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