英語のコミュニケーション活動で日本人中学生が必要としている定型表現 ―検定教科書と日英パラレルコーパスEasyConcとを比較して

書誌事項

タイトル別名
  • Formulaic Sequences Required by Japanese Junior High School Students for Communicative Activities : A Comparative Analysis of Formulaic Sequences in an Authorized Textbook and a Japanese-English Parallel Corpus(EasyConc)
  • エイゴ ノ コミュニケーション カツドウ デ ニホンジン チュウガクセイ ガ ヒツヨウ ト シテ イル テイケイ ヒョウゲン : ケンテイ キョウカショ ト ニチエイ パラレルコーパス EasyConc ト オ ヒカク シテ

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抄録

本研究は,中学校検定教科書New Crown English Series 1, 2, 3(以下,03NC)と,日英パラレルコーパス EasyConcとから抽出した定型表現とを比較し,英語のコミュニケーション活動で日本人中学生が必要としている定型表現を調査することである。 最初にThe first 100 collocations(Shin&Nation, 2008)と03NCをもとに定型表現リストteikei5.txtを作成する。teikei5.txtは見出し語とその変化形から構成されている。次にteikei5_LR.txtを作成する。これはteikei5.txtを用いて検索した結果を見出し語に戻す際に必要となる置換リストである。 続いて,AntConcでteikei5.txtを用いて03NCとEasyConcからそれぞれ定型表現を抽出する。次に秀丸エディタで置換リストteikei5_LR.txtを用いて定型表現の各動詞等を見出し語に置換する。このようにして03NCとEasyConcの定型表現のリストを作成する。 この二つのリストを比較し,以下のことが分かった。(a)ピアソンの積率相関係数を算出したところ両者に有意な正の相関関係が認められた(r=0.475, p<0.001)。(b)定型表現とその頻度の分布グラフから少数の使用頻度の高い定型表現と多数の使用頻度の低い定型表現とが分布しているという類似点が両者に見られる。(c)英語教育への示唆として,03NCとEasyConcの両方に出現する定型表現を意図的に指導することが望まれる。

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