水族館との教育連携を促進するための基礎研究―水族館と教員を対象とした教育連携に関する実態調査―

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タイトル別名
  • スイゾクカン ト ノ キョウイク レンケイ オ ソクシン スル タメ ノ キソ ケンキュウ : スイゾクカン ト キョウイン オ タイショウ ト シタ キョウイク レンケイ ニ カンスル ジッタイ チョウサ
  • Basic Research to Promote Educational Collaboration with Aquariums -Survey on Educational Collaboration Targeting Aquarium Educational Staff and School Teachers -

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抄録

平成29年改訂の小学校学習指導要領理科編では社会教育施設の活用が重視され、生命領域の見方では生命に関する自然の事象・現象を主として共通性と多様性の視点で捉えるとしている。日本動物園水族館協会が水族館に対し掲げている4つの役割のうち、社会的にはレクリエーションの役割が高い。しかし、近年では環境省の「種の保存法」の見直しにより、「種の保存」と「教育・環境教育」の役割が重視されている。そこで、水族館と連携して体験的な活動を取り入れ、生命を尊重し、自然環境の保全に寄与する態度を養える効果的な学習方法と学習内容を明らかにするために調査を行った。東海地方の水族館の教材を調査し、水族館の教育プログラムを明らかにしたところ、理科よりも国語の教材に登場する生物を説明する内容が多かった。愛知県の教員を対象に、小・中学校における校外学習の実態調査を行ったところ、名古屋港水族館は中学校3年生以外の全ての学年で利用され、特に名古屋市の小学校2、4年生の利用が多かった。多くの教員が校外学習で効果的だと考える学習方法として、ワークシートを使って施設の展示を見る方法を選んだ。教員が名古屋港水族館の校外学習で期待する学習内容については、「海の生物に親しみをもつこと」、「海の環境について知ること」が多かった。以上のことから、名古屋港水族館と連携し、小学校2、4年生を対象とした「海の生き物に親しみをもつこと」と「海の環境について知ること」ができるワークシート教材の開発が有効だと考えられる。

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