教員を対象とした哲学対話実践に関する検討

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  • Examination of Philosophical Dialogue Practice for Teachers

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抄録

近年,教育現場において哲学対話の実践が行われる機会が増えている。しかし,哲学対話には 明確な定義がなく,現状,様々な実施方法が存在している。本稿は,筆者が実践している哲学対話の中 でも特に教員を対象としているものについて,ルール設定の意図や実践を報告するとともに,その意義 を検討するものである。筆者はこれまでオンライン講座や校内研修を通じて20回にわたり,教員を対象 とした哲学対話の実践を行ってきた。教員を対象とした哲学対話の意義について,本稿では以下の 2 点 について意義が示唆された。それらは,「教育現場における抽象概念の共通了解」,「教員間の関係性構 築」である。そして,哲学対話はその目的を「哲学的思考の体験」とするか「学問としての哲学の体 験」とするかによって結論の出し方が異なるが,教員対象の哲学対話においては,活動を通じて教員間 の協働に有益であることを期待し,学問としての哲学の体験,つまり納得解としての結論を出す実践が 望ましいことも示唆された。

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