保育臨床における「保育カウンセリング」と「保育ソーシャルワーク」の視点

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  • Recent Policies for Preschool Education and Childcare in Japan and a New Paradigm in Childcare Support : the Fusion Model of Childcare Counseling and Childcare Social Work

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抄録

幼稚園,保育所,認定こども園等の保育の場における主に心理士(師)による保育臨床活動は,従来より心理臨床の知見に依拠した「保育カウンセリング」の視点に基づいて行われてきた。その活動においては,支援の対象となるそれぞれの乳幼児の発達的な特徴や子どもとその保護者との関係性等に焦点を置いた子ども・保護者理解と支援が中心であり,児童相談所,保健センター,発達支援センターや小児科・児童精神科等の外部機関との連携は,重要な活動の一つではあるが,副次的なものとして扱われてきたと言える。しかしながら,2021(令和3)年8月に文部科学省が学校教育法施行規則を改正し,スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの配置を幼稚園にも準用するとしたことを受け, 今後の保育臨床活動においては,「保育ソーシャルワーク」の視点の重要性が増していくことが予想される。本稿では,保育現場における保育臨床の現状と課題について論じた丸山(2022)と藤後ら(2022)に主に依拠しながら近年の保育施策と保育臨床活動との関係を整理した上で,藤後ら(2022)が提起した「保育カウンセリングと保育ソーシャルワークの融合」という新たな視点の有効性について論じた。

identifier:http://repo.kyoto-wu.ac.jp/dspace/handle/11173/3887

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