再話を用いた読解授業 : 学生評価を中心に
書誌事項
- タイトル別名
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- Practical Report on Reading Comprehension Class Using Story-Retelling-Activity:Focusing on student class evaluations
抄録
本稿は2021年度前期、後期、及び2023年度前期に、中級後半クラスで行なった「ペアによる再話活動」を取り入れた読解クラスでの実践について報告するものである。「再話」とは、「ストーリーを読んだ後に原稿を見ない状態でそのストーリーの内容を知らない人に語る活動」(卯城ほか2009、p.119)であり、テキストを読んで処理をするモードだけではなく、処理した情報を整理して産出するモードも含むダイナミックな活動である。この活動を主とした授業実践を行なった結果、授業全体の満足度は5件法で平均4.618(n=34)と非常に高い結果となり、「知的に刺激され勉強意欲が高まったか」「自分は積極的に参加したか」など他の項目においても総じて高評価が得られた。自由記述の分析からその評価の要因を探ると、「全体(クラスの雰囲気、交流、手順など)」「教師」「再話」「素材」が背景にあることが示唆された。「再話」に関しては具体的に読解力や文章の内容を説明する発話能力に伸張を感じたというコメントが寄せられた。また「素材」に関しては、内容、レベルともにバラエティに富んでいた文章の再話を通して、日本の文化や日常に関する多くの情報を得られたと学生が感じていたことが示唆された。授業内活動の時間配分に関する点や、どこまで語彙や文法の解説を教師が行うかという点など、再考すべき部分はあるものの、「ペアによる再話活動」を取り入れた読解授業は、文章の読解力や発話能力に寄与する可能性が示された。
収録刊行物
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- 日本語・国際教育研究紀要
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日本語・国際教育研究紀要 27 73-94, 2024-03
北海道大学高等教育推進機構国際教育研究部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050300147293470720
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- HANDLE
- 2115/92235
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB