伊勢・三河湾におけるニホンウナギおよびマアナゴの来遊量の変動にみられる特徴

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タイトル別名
  • イセ ・ ミカワワン ニ オケル ニホンウナギ オヨビ マアナゴ ノ ライユウリョウ ノ ヘンドウ ニ ミラレル トクチョウ

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ニホンウナギ及びマアナゴはいずれもウナギ目に属し,外洋の産卵場から沿岸域へ輸送される共通の初期生活史を持ち,いずれも近年資源減少が指摘されている。愛知県におけるシラスウナギ(ニホンウナギ)の採捕量及びマアナゴの仔魚混獲量と漁獲量等の長期変動を明らかにし,両種の来遊量にみられる変化と要因について考察した。ニホンウナギ来遊量指数は,2002年から2006年には比較的高く,08年以降は負で推移した。月別採捕量の割合にも顕著な年変動がみられ,2008年以降の来遊量指数の低位時には晩期の採捕がほとんどであり,産卵期や接岸時期の遅延が影響している可能性が考えられた。マアナゴ葉形仔魚指数は,1990年代後半に高く,2008年以降は低い値で推移した。両種の来遊量指数について比較すると1999年と2000年を境に逆位相から順位相に変化していることが明らかとなった。1998/99年レジームシフトを始めとする近年の海洋環境の変化により,ニホンウナギ仔魚とマアナゴ仔魚の輸送経路に影響を及ぼした可能性が推定された。

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