塩水を用いた比重選別および乾燥が休眠打破後のヒロハセネガ種子の発芽率に及ぼす影響

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  • シオミズ オ モチイタ ヒジュウ センベツ オヨビ カンソウ ガ キュウミン ダハ ゴ ノ ヒロハセネガ シュシ ノ ハツガリツ ニ オヨボス エイキョウ

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説明

薬用作物ヒロハセネガでは,種子発芽率が低い場合があることが課題となっている。そこで,採種地が異なる2種類の種子を供試し,塩水(塩化ナトリウム水溶液)を用いた種子比重選別について検討した。また,播種時の作業性を向上させるための,選別後の乾燥が種子発芽率に及ぼす影響についても調査した。その結果,発芽率が高くかつ種子数が多い比重1.05~1.15の種子を選別することで,種子発芽率を効率的に高めることができると考えられ,種子選別方法として一定の実用性があると考えられた。しかし,採種地の違いにより選別後の発芽率に差がみられたことから,比重の差として表れない不発芽要因があると考えられた。また,選別後の種子について,蓋をしたシャーレで乾燥させた場合は発芽率が低下した一方で,蓋をしないシャーレで乾燥させた場合は発芽率が低下しなかった。このことから,選別後に速やかに乾燥させることで,播種作業性に優れる乾燥状態の種子が得られると考えられた。また,ヒロハセネガ種子は慣行では湿潤条件で保管することとされているが,本試験で供試したように低温湿潤条件での保管により休眠打破された後の種子については,発芽率を保ったまま乾燥させることが可能であることが強く示唆された。

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