「なぐさみ草」の挿絵について : 『徒然草』の絵画化

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タイトル別名
  • 「 ナグサミ ソウ 」 ノ サシエ ニ ツイテ : 『 ツレズレグサ 』 ノ カイガカ

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説明

慶安五年(1652)に刊行された「なぐさみ草」は、『徒然草』の挿絵入り注釈書のはじめであり、その挿絵は以後の絵画化作品に多大な影響を与えた。本稿は、この「なぐさみ草」の挿絵全157図を対象として、その絵画化の方法を検討するものである。まず、挿絵に対応する本文の内容をA物語的内容とB随筆的内容に二分し、次に挿絵の表現を1本文に即して一場面あるいは一つの内容を表したもの、2本文に即して二場面以上あるいは二つ以上の内容を表したもの、3文意をあらわしたもの、以上三種に分類する。こうしてできたA1からB3まで六通りの表現を検討し、特にAとBによる表現の相違、および文意を表す場合の描写内容を明らかにした。また、「なぐさみ草」の挿絵に影響を与えた版本挿絵として、嵯峨本「伊勢物語」および嵯峨本「二十四考」をとりあげ、その関係を検証した。

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