スマートフォンのブラウザ記憶領域を用いた災害情報流通システムの実装
説明
災害発生時,避難所への効率的な支援物資供給やボランティア派遣は,被災者支援において極めて重要となる.しかし,既存の支援体制では電話,FAX,インターネットといった通信インフラに依存しており,災害時のインフラ途絶により機能不全に陥る可能性が高い.そのため,本研究では避難所などの人が集まる場所にエッジサーバを設置し,インターネットに接続されていないエッジサーバ間におけるデータ交換を実現するための,Web ブラウザの一時ストレージを活用した DTN(Delay Tolerant Networking)の構築法を提案する.本提案手法は,インターネット接続が断絶された状況下でも,自治体職員,社会福祉協議会職員,防災士,災害ボランティア,一般市民といった人の移動をデータフェリーとして活用することで,低コストかつ距離に依存しない情報伝達を実現する.また,エッジサーバ上に既存の災害支援システムである「未来共生災害救援マップ」を導入することで,避難所内外における円滑な情報共有を可能にする.本稿では,通信断絶時でも利用可能な情報流通システムを提案するとともに,実際の災害現場で利用するための具体的なシステムの実装方法について述べる.
収録刊行物
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- 第32回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集
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第32回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集 160-167, 2024-10-23
情報処理学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050301994524977664
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- conference paper
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- データソース種別
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- IRDB