貨幣における信用とその構造
書誌事項
- タイトル別名
-
- Credit in Money and its Structure with Respect to Money Use
- カヘイ ニ オケル シンヨウ ト ソノ コウゾウ
この論文をさがす
説明
信用貨幣は信用があることで通用するといわれるが,通常,信用貨幣に分類されることのない物品貨幣/商品貨幣であっても,何らかの信用があるから受け取り手が存在するのであって,信用をもたない貨幣が通用するのは希である.貨幣における「信用」は,本質的には貨幣の発行者や貨幣流通のシステムの保持者(維持者)に対する貨幣利用者の信頼を意味しない.利用者が貨幣を受け取るのは,自分から貨幣を受け取ってくれる,次なる受け取り手がいると考えるからである.貨幣における「信用」醸成の構造は 2 つのステップから成る.第一ステップは 「貨幣そのもの」に対する信用であり,第二ステップは「次に貨幣を受け取る人 がいる社会システム」への信用である.第一ステップでは,人は「貨幣の信用」 をチェックし,問題ないと判断すれば第二ステップへ進む.第二ステップではシ ステムを信用するようになっているが,このとき人はすでに貨幣そのものへの信 用に関心はない.私たちは,貨幣に関しても,ケインズのいう美人投票のアナロ ジーのように,本源的価値を考えて行動するのではなく,他者の将来の行動を予 測して自らの行動を決定する.強制通用力のみで貨幣の受け渡しが行われること はない. 「信用」委縮の過程は上記と逆のコースと考えられるが,それは秩序だって起 こるとは限らない.規模とスピード,また,いつ起こるかは不明で,2 つのステッ プ内のどこにおいても,些細なきっかけでも起こる.
収録刊行物
-
- 經濟學季報
-
經濟學季報 74 (2), 39-67, 2024-10-04
立正大学経済学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050302005204385792
-
- NII書誌ID
- AN00069955
-
- HANDLE
- 11266/0002000530
-
- NDL書誌ID
- 033806824
-
- ISSN
- 02883457
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDLサーチ