成人2型糖尿病患者の抱く健康観・価値観 : 過去10年間の国内文献の検討

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タイトル別名
  • セイジン 2ガタ トウニョウビョウ カンジャ ノ イダク ケンコウカン カチカン カコ 10ネンカン ノ コクナイ ブンケン ノ ケントウ
  • Literature review regarding the sense of health and values among adults with type 2 diabetes in Japan
  • 成人2型糖尿病患者の抱く健康観・価値観 : 国内文献の検討

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説明

成人2型糖尿病患者(以下,患者)の抱く健康観・価値観の動向について,健康観・価値観を「その人らしさを大切にした日々の生活の送り方や行動に対する見方・考え方,判断の基盤となる見方・考え方」と定義して,医学中央雑誌を用いて,過去10年間の文献検索を行ったところ,患者は,できるだけ身体に不自由や障害がない状態で,生きることを大切と考え,そのために,糖尿病のもたらす怖さを認識し,自己管理行動が大切であると考えていた.また,自己管理行動以外にも,命をはぐくむ食べ物,その人らしい生き方を支える家族や仕事,趣味や嗜好品なども大切であると考えていた.これらは,長年にわたり培われてきたものであり,患者の個別的な生き方を支え,生活の質を潤すものと捉えていた.しかし,同時に,これらは,糖尿病の自己管理行動を促進する場合だけではなく,阻害する場合もあった.また,患者は自己管理行動を身体・心理・社会面での苦痛や負担をもたらすものであると捉えていた.よって,看護介入を行うにあたっては,患者の抱く健康観・価値観の背景や過程を十分に理解した上で,患者の自己管理行動の遂行を援助する必要がある.そして,健康観・価値観の転換が必要な場合には,患者が納得でき,あるいは折り合いが持てるように段階的に進めていく必要がある.今後,患者の抱く健康観・価値観を尊重しながら,いかにして,自己管理行動を促進させる要因を増強させ,阻害する要因の転換を図っていくかということについて研究する必要があると考えられた.

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