A Study on the Process by Which Childcare Workers Discover the Joys of Childcare -From Interview Surveys of Kindergarten Teachers with up to 10Years of Experience-

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  • 保育者が保育のおもしろさを見いだす過程の一考察 -保育経験歴10年までの幼稚園教諭へのインタビュー調査から-
  • ホイクシャ ガ ホイク ノ オモシロサ オ ミイダス カテイ ノ イチ コウサツ : ホイク ケイケンレキ 10ネン マデ ノ ヨウチエン キョウユ エ ノ インタビュー チョウサ カラ

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要旨  本研究では、保育歴10年未満の保育者を対象に保育のおもしろさを見いだす過程に焦点を当て、どんなことに「やりがい」や「喜び」を、そしてどのように「おもしろさ」を感じるに至ったかを半構造化面接によるインタビューと保育者の実践をもとに、その意識が変容する過程の分析を試みた。保育に対して「こうあるべきだ」「こうしなければならない」という思いで子どもを見ていたときは、保育に対してのおもしろさを感じることができず、むしろ“大変だ”“しんどい”といったマイナスのイメージをもつことが多かったという。しかし、温かい職場の人間関係や、保育のおもしろさを味わったことのある先輩保育者と出会い、自由感を得たことで心に余裕ができ、子どもの遊びの見方が変わっていく。「子どもが何を楽しんでいるのか」、「何に対しておもしろがっているのか」など子どもや遊びをもっと分かりたい、もっと見てみたいという思いをもち、能動的かつ主体的に関わっていこうとする。そこには、子どもの力を信じ、子どもの見つめる先を自分ごととして感じる姿が見られた。  保育の仕事を「感情労働」の視点で見た時、演じている自分と本来の自分にギャップを感じ始める時がある。この時、前向きで肯定的にそして、保育者自身が主体的に保育に取り組もうという姿勢や態度をもつことで、保育者の専門性が高められる。子どもの発達に応じた適切な保育ができる能力や知識、技術だけでなく、保育者としての姿勢や倫理観をもしっかりと身に付け、保育者自身が、主体性をもたなければ保育のおもしろさを味わうことはできない。また、そのためには職場での同僚性が発揮されなければならないことが分かった。

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