ネコにおける猫砂の嗜好傾向と排泄抑制の可能性

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タイトル別名
  • Preferences for Litter and Potential Elimination Inhibition in Cats
  • ネコ ニ オケル ネコ ズナ ノ シコウケイコウ ト ハイセツ ヨクセイ ノ カノウセイ

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説明

本研究では、粒の形状・重さ・硬さの特徴や素材も踏まえて、香りの特徴の異なる4種類の猫砂に対するネコの嗜好傾向を検討した。供試動物には、同一家庭で飼育されているネコ5頭(年齢7歳1頭・10歳4頭、オス2頭・メス3頭)を用いた。ネコは飼育家庭環境内で個別飼育を行い、1頭分の排泄回数を確認できるようにした。1頭につき4日間連続で2種類の猫砂を使用させ、糞尿跡を基準に1日2回排泄回数を記録した。猫砂の組合せは全6通りであり、1頭につき24日間連続で実験を行った。その結果、猫砂に対するネコの嗜好性は、その形状・重さ・硬さの特徴に強く影響を受けており、包括的に考えて「粒の小さい(顆粒状以下の大きさの)猫砂を好む」と考えられた。また、素材として紙よりも木材が好まれる可能性があり、香りの特徴の影響は確認できなかった。加えて、猫砂が好みでない場合に排泄抑制が起こる可能性も示唆された。つまり、嗜好性の高い猫砂の選択は、ネコの健康状態にも寄与すると考えられる。

収録刊行物

  • 動物研究

    動物研究 (6), 15-26, 2024-03-26

    ヤマザキ動物看護大学

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